春愁や握りしめたる夜の数

夜の窓春になれない顔のある

酔えばまだ会える気のする春の人

春めくや一本指で弾くピアノ

返信の行間に咲く山桜桃

掛け時計五分進めて夏料理

爽籟や落日といふ良き響き

半欠けの月と薬の浅き眠り

余人には見えぬ昼月濃くなりし

襟足に風の集まる夕月夜

春風や手足の長い少女来る

白南風や海の匂いひを抱きける

切なくてゑくぼのやうな寒薔薇

切なくて回り道して杏花雨

とは言えど流れる星は海に果つ

致死量の愛が薔薇を咲かせをり

手のひらで掬う雪のような恋

 

春愁や握りしめたる夜の数

夜の窓春になれない顔のある

酔えばまだ会える気のする春の人

春めくや一本指で弾くピアノ

返信の行間に咲く山桜桃

掛け時計五分進めて夏料理

爽籟や落日といふ良き響き

半欠けの月と薬の浅き眠り

余人には見えぬ昼月濃くなりし

襟足に風の集まる夕月夜

春風や手足の長い少女来る

白南風や海の匂いひを抱きける

切なくてゑくぼのやうな寒薔薇

切なくて回り道して杏花雨

とは言えど流れる星は海に果つ

致死量の愛が薔薇を咲かせをり

手のひらで掬う雪のような恋